2016/02/26
ハブテトル?!
テーマ: 絵本・本 :
執筆者: ついでにペロリ (8:36 pm)
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「バフテトル」この言葉の意味使い方のわかる方は・・・ あなたは・・・広島出身ですか? ハブテトル ハブテトラン 中島京子 著 ポプラ社 著者いわく 「ハブトトル」とは備後弁で 「すねている、むくれている」という意味。 「ハブテトラン」は否定語。 私は広島出身です。 詳しくは備後地区ではなく安芸地区出身者ですが 「ハブテトル」・・・なんとなつかしい言葉。 広島を出てからこの言葉を人から言われたことがない。 もしかしたら、自分でも使っていないかもしれない。 おそらくこの言葉を理解してもらえないと思い使わなかったように思う。 ものがたりは 東京暮らしのダイスケ少年(小学5年)が いろいろな事情で不登校になり 夏休みから2学期のあいだだけ 母の郷里である広島県松永(福山市松永)で祖父母と暮らす その日々の様子のおはなし。 ・・・解説・・・ 備後地区は広島県の東部とお隣の岡山県西部を含んだ地域を呼び、 広島県では東部の福山市その西の三原市・尾道市あたりを呼ぶ。 環境が変われば・・もしかしたら・・と思う親の期待を感じながら 大すきな祖父母との暮らしをダイスケは選ぶが、そこはやはり東京とは大違い。 完全にカルチャーショック!! たとえば 「あーにうもーにゃーもん」 迎えにきてくれたハセガワサンにこんなふうにはなしかけられても 「???・・・」 ・・・解説・・・・ 標準語では「あんなにも、おいしくないもの」 もちろん子どもたちは、ダイスケに事情なんて関係ない。今のダイスケを必要としているのだから、すぐに仲良くなりダイスケもすっかり備後弁をしゃべるようになる。 「ハブテトル」の意味と使い方がマスターできたとき垣根はすっかりなくなって。 4か月のあいだのできごとでダイスケは大きく成長する。 ダイスケの挑戦だけでなく、祖父母や松永で出会った人々との多くの会話がダイスケの成長を助けている。 備後弁でかたる人々の会話はあたたかくてよい。 作者は直木賞受賞作家「中島京子」氏 中島氏が少年少女に向けての作品なのでとても読みやすく、成長物語ということでさわやかな読後だ。 ・・・解説・・・ 広島弁といえば「〇〇じゃけん」というのが有名ですが もちろん他にもあり、けっこう味わいがあり、あたたかい言葉もお楽しみください。 |